令和7年5月(火)開催 1month school

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肩関節疾患を診る前に知っておきたい、身体の運動とバイオメカニクス

講師:鈴木 加奈子 先生

(たちばな台病院リハビリテーション科 理学療法士 昭和大学大学院 保健医療学研究科 博士後期課程 日本肩関節理学療法研究会 理事 )


■概要

肩関節は胸郭上を浮遊する関節であるため,体幹,下肢など他の身体部位からの影響を受けやすいという特徴があります。

臨床では,他動肩関節可動域が獲得され、明らかな筋力低下がないにも関わらず、自動での上肢前方挙上を十分に行えない症例を担当することがあります。

そのような症例では、上記の特徴をふまえた対応が必要な場合が多いです。


・症例の肩関節が今どのような状態なのか?

・なぜそのようになっているのか?

・今,どうしたらよいか?


これらを考えるためには、肩関節の動きに関連する様々な因子を知り、臨床で評価・治療する際の思考の引き出しが多い方がよいと考えます。

そこで、本セミナーでは肩関節の運動機能(病態も含む)をはじめ、他の身体部位と肩関節の動きの関係性、上肢前方挙上動作および結帯動作のバイオメカニクスを中心に、肩関節周囲炎、上腕骨骨折などの事例も含めてお話しします。

これまでに臨床・研究で肩関節に携わってきましたが、肩関節、身体の動きには分からないことが多く、みればみるほどナゾが深まるなと日々感じています。

本セミナーを通じて皆様と共に学べることを大変楽しみにしております。


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■講義内容

1.肩関節の運動機能(病態も含む) 

2.肩関節と体幹・下肢の動きの関係 

3.上肢前方挙上動作のバイオメカニクス 

4.結帯動作のバイオメカニクス 

5.肩関節の理学療法(事例) 


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■ セミナー詳細
 

◯第1回

テーマと目標 

目標:臨床における思考の引き出しを多くする 

講義内容: 

肩関節の特徴・仕組み・運動機能(肩の勉強の入り口) 

 

・スライド紹介 

肩関節の役割 

肩関節の特徴 

ヒトのご先祖は四足動物だった 

樹上生活が二足歩行の基本に 

立位姿勢(左右非対称)が保持できているか 

肩関節が動く身体の状態になっているか? 

なぜ体幹の運動により上肢挙上が改善したのか? 

なぜタオルで口元に手が届いたのか? 

なぜ肩甲帯挙上させようと思ったか? 

はじめに まとめ 

肩関節複合体 

肩関節複合体の特徴 

肩甲上腕関節の安定化機構 

肩甲上腕関節の解剖学的特徴 

関節内圧の変化 

肩甲上腕関節の解剖学的特徴 

Scapular plane(肩甲骨面) 

関節包 

関節包の解剖学的特徴を考慮したテスト 

腱板 

腱板の機能 

腱板は力を出すというより関節の安定化 

腱板の機能 Setting phase 

腱板の付着部 

回旋角度により働く腱板が異なる 

Cuff-Yエクササイズ 

上腕二頭筋長頭腱(LHB) 

肩甲胸郭関節 

胸鎖関節 

肩鎖関節 

C-Cメカニズム(鳥口鎖骨間関節) 

肩甲胸郭関節 

腱板の機能低下?それとも肩甲胸郭関節? 

Scapular plane(肩甲骨面) 

上肢前方挙上には胸郭・肩甲骨・鎖骨が 

Glenohumeral rhythm 

Joint needing support(要支持関節) 

肩はClosed Kinetic Chainと考える 

手に対して肩を動かせるためには 

Joint needing support(要支持関節)を作るために 

並進運動と回転運動 

体幹の前上方への動きの指標 

Joint needing supportの前に 

大結節の可動域 

肩甲上腕関節の関節可動域制限因子 

回旋のブレーキ 

肩関節角度により回旋角度が変化 

肩甲上腕関節の関節可動域制限因子 

肩甲骨の運動制限因子 

体幹と肩甲骨の筋連結 

大殿筋ー広背筋 

頚部筋群からの影響 

Vol.1 まとめ 



◯第2回 

目標:臨床における思考の引き出しを多くする 

講義内容: 

肩関節と体幹・下肢の動きの関係 

上肢前方挙上動作・結帯動作のバイオメカニクス 


・スライド 

なぜ体幹、下肢との関係をみる? 

骨盤の肢位が肩関節挙上角度に及ぼす影響 

肩甲骨前後傾角度 

上肢前方挙上角度 

体幹と肩甲骨の動きの関係 

背景 

目的 

上下部体幹角度を計測した理由 

方法 

結果(肩甲骨と体幹の動きの関係) 

肩甲骨と体幹の動きの関係(肩甲体幹リズム) 

体幹屈曲→伸展の動きの切り替わり 

体幹の動きの切り替わり(屈曲→伸展) 

体幹の動きは肩甲上腕関節の機能に影響 

並進運動と回転運動 

体幹の前上方への動きの指標 

上肢前方挙上における体幹の前上方への動き 

体幹伸展運動が上肢前方挙上動作に及ぼす影響について 

結果:上肢前方挙上角度の変化 

体幹前方移動が肩甲上腕関節角度に及ぼす影響 

体幹前方移動の変化が肩甲骨と肩甲上腕関節の動きに及ぼす影響 

肩甲上腕関節が大きく動き過ぎると… 

肩甲骨の動きは回旋運動 

肩甲骨を動かす主な筋群 

肩甲骨を動かす筋 

肩関節の役割 

座位姿勢制御が肩甲骨の動きに及ぼす影響 

背景 

座面側方傾斜時の肩甲帯・肩甲骨の動きについて 

方法 

結果:胸郭に対する肩甲骨回旋角度 

結果:空間上での肩甲帯角度 

結果:上下部体幹角度 

考察 

下肢からの影響~肩関節と足~ 

足から姿勢を変えると肩の動きは変化するか? 

背景 

足から姿勢を変えると肩の動きは変化するか? 

方法 

姿勢タイプ別に検討 

結果 

立てているか?は肩にとって大事 

「上に挙げるのは良くなったけど手が後ろに回らない」 

結帯動作について分かっていること 

結帯動作時の肩甲上腕関節内旋 

母指が殿部に到達するまでの制限因子 

母指が殿部に到達した以降の制限因子 

結帯動作には左右差あり 

背景(立位姿勢制御) 

仮説 

左右結帯動作における肩甲骨・体幹角度の変化と姿勢制御の検討 

方法 

結果(肩甲胸郭内旋角度) 

結果(上部体幹回旋角度) 

結帯動作で大事なこと① 

結果(足圧中心 内外側方向) 

非結帯動作側 足圧中心の外側変位 

結帯動作の左右差について 

結帯動作で大事なこと② 

体幹前傾制限が結帯動作に及ぼす影響 

結果(指椎間距離) 

結果(上肢下垂位での肩甲骨前傾角度) 

結果(上肢下垂位での肩甲骨下方回旋角度) 

体幹前傾制限が結帯動作に及ぼす影響 

座位姿勢で結帯動作は変化する 

結帯動作をしやすくするためには 

殿筋ストレッチによる結帯動作の変化 

Vol.2 まとめ 



◯第3回

講義内容: 

肩関節の理学療法(事例) 

皆さまからのリクエスト 

 

・スライド

◆ 肩関節の理学療法(事例) 

理学療法評価 

問診(ストーリー作りの入り口) 

疼痛の特徴 

受傷機転(症状出現のきっかけ) 

問診時の姿勢 

疼痛出現の原因を推測 

受傷時の衝撃が身体に残っていることも 

既往歴・合併症 

TOS (胸郭出口症候群)もあるのでは? 

再度問診、顎からの影響? 

姿勢から分かること 

疼痛の特徴(病期別) 

スターリングの法則 

炎症について 

肩関節周囲炎の病期 

炎症期のアプローチ 

炎症後(拘縮期)のアプローチ 

腱板損傷(疑い) 

夜間痛(炎症期) 

疼痛逃避 

痛いから動かさない(姿勢の特徴) 

動かせない(炎症後) 

動かせるようになるためにどうするか 

腱板断裂 

上腕骨近位端骨折 

術後リハで気にすること 

循環を良くする 

炎症が起こると収まりづらい方の場合 

◆ 皆さまからのリクエスト 

相談症例1 

緊張が高くなる理由① 

緊張が高くなる理由② 

相談症例2 

相談症例3 

「手が後ろに回らない」肩関節周囲炎の症例 

肩関節内旋可動域に明らかな制限なし 

肋椎・肩甲骨(肩甲胸郭)の可動性を出す 

交感神経節 

三角筋-三頭筋間の動きを出す 

烏口突起周辺の動きを出す 

治療前・治療後 

自主トレ指導 

肩関節周囲炎 再燃 

評価・治療風景 

評価・治療 

何が原因か?を評価するには 

今後の学会・研究会参加予定 



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■日程:5月の第1、3、4火曜日 

第1回:5/6(火):録画動画配信 開始(80分) 

第2回:5/20(火):録画動画配信 開始(80分) 

第3回:5/27(火):ライブ配信(80分;20:00〜21:20) 

※第3回の録画動画は、5/31(土)より配信します。 

※※すべての動画は、6/28(土)まで視聴出来ます。 


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■ 受講費:5000円(全3回分) 

※新卒割引:4000円 (2025年国家試験合格者が対象) 

講師紹介

講師:鈴木 加奈子先生

(たちばな台病院 リハビリテーション科 理学療法士

昭和大学大学院 保健医療学研究科 博士後期課程

日本肩関節理学療法研究会 理事) 


【資格】

専門理学療法士(運動器/スポーツ)

 

【学歴】

1997年3月 徳島県立城ノ内高等学校卒業

2000年3月 東京都立医療技術短期大学卒業

2022年9月 昭和大学大学院 保健医療学研究科 博士前期課程修了(修士 保健医療学)

2022年10月 昭和大学大学院 保健医療学研究科 博士後期課程入学(在学中)

 

【職歴】

2000年3月 医療法人慈正会 丸山記念総合病院 勤務

2005年4月 医療法人社団一成会 たちばな台病院 勤務(在職中)

 

【所属学会】

日本運動器理学療法学会 専門会員A

日本肩関節学会 準会員1号

日本肘関節学会 準会員

 

【原著論文】

1)          鈴木加奈子,鈴木信人,永峰幹子,他:立位における足関節角度変化が立位肩関節挙上に及ぼす影響.理学療法科学,19(2):115-119,2004.

2)          鈴木加奈子,塩島直路:両上肢前方挙上動作における肩甲骨と体幹の動きの関係について.理学療法科学,26(2):203-207,2011.

3)          鈴木加奈子,塩島直路:体幹運動後における両上肢前方挙上時の体幹前方移動が肩甲上腕関節角度に及ぼす影響.理学療法科学,28(4):517-521,2013.

4)          鈴木加奈子,塩島直路:座面側方傾斜時の肩甲帯と胸郭上での肩甲骨の動きについて.理学療法科学,33(2):199-202,2018.

5)          鈴木加奈子,塩島直路:結帯動作における体幹前傾制限が肩甲骨の動きと指椎間距離に及ぼす影響.理学療法科学,36(3):369-373,2021.

6)          鈴木加奈子,尾崎尚代,西中直也:結帯動作時の肩甲骨の動きが指椎間距離に及ぼす影響―左右での相違―.肩関節,46(2):267-270,2022.

7)          鈴木加奈子,上條史子,山口光國,他:結帯動作時の指椎間距離に影響を及ぼす上肢・体幹の動きの検討.肩関節,47(1):23-27,2023.

8)          鈴木加奈子,西中直也:結帯動作における肘関節屈曲角度と肩関節・骨盤角度との関係―左右での検討―.日本肘関節学会雑誌,30(2):1-5,2023.

9)          鈴木加奈子,上條史子,西中直也:結帯動作時の上肢・体幹角度の検討―指椎間距離の長短での比較―.肩関節,48(1):6-10,2024.

10)        Kanako Suzuki, Fumiko Kamijo, Naoya Nishinaka: Changes in scapular and trunk angles and postural control during right–left hand-behind-back movement. Journal of Physical Therapy Science, 36: 564-570, 2024.

11)        Kanako Suzuki, Fumiko Kamijo, Naoya Nishinaka: Relationship between scapular internal rotation and upper trunk movements in right-left hand-behind-back movement. Journal of Physical Therapy Science, 36: 728-733, 2024.

12)        鈴木加奈子,西中直也:左右結帯動作における肘関節屈曲角度と肩関節角度・体幹側方変位量の関係.日本肘関節学会雑誌,31(2):1-5,2024.